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モノころがし

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聖剣伝説4 第2章 【1】

幼い頃、聞いたことがある。
人は何故こうも愚かなのかと。
思えば、可愛い気のない子どもだった。


ほろびの日まで、あと562日。


はっきり言って自慢だが、今までの人生、そう人に負けたことがない。
努力していないわけではないが、それでももともと人一倍恵まれているという自覚はあった。
だからこれは初体験といってもいい。
「通算32連敗……」
「は? 何か言ったか、グランス」
思わずもらした独り言を聞きとがめて、友人が聞いてくる。
何でもないです、と応えて、グランスはため息をついた。
ここ2月というもの、アニスのもとへ通い詰めているのだが、いまだにヒットがない。
十数年前、自分がアニスにあげたという花。
全く覚えていない自分が憎い。
花を渡せばアニスは嬉しそうにしてくれるのだが、これはもう半分意地である。
彼女がもう一度見たいと言ったその花をみつけるまで、引き下がるつもりはなかった。
「何かに一生懸命になれるということはいいことですね」
「あ?
 ……それは否定しないがお前変だぞ」
目に並々ならぬ決意を秘めていうグランスに、友人は少々引き気味で答えたが、ふっと何かに気が付いたように遠くへと視線を向けた。
「? どうかしましたか?」
「いや何でも……。
 ……違う、やっぱり変だ。森の方の風が変わってる」
守人の中では、一、二を争う弓と風魔法の使い手である友人の言葉に、グランスは嬉しそうに笑う。
「久々に侵入者ですか。いいタイミングです」
「嬉しそうに言うねお前」
呆れた顔を向けられ、笑顔だけを返した。
少し暴れてくれば、たまった黒星の気分転換にはなるだろう。
帯びた剣に触れ、そしてグランスは踵を返した。

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